Michiko Hayashi
林美智子
Belle Excentrique
ベル・エキセントリック
〜ベル・エポック歌曲集
作詞:Bible - New Testament
新約聖書
作曲:Igor Stravinsky (1882-1971)
イーゴリ・ストラヴィンスキー
01、Ave Maria
アヴェ・マリア
作詞:Guillaume Apollinaire (1880-1918)
ギョーム・アポリネール
作曲:Francis Poulenc ( 1899 - 1963 )
フランシス・プーランク
02、Voyage à Paris
パリへの旅(Banalités , FP 107 歌曲集「月並み」)
作詞:Guillaume Apollinaire (1880-1918)
ギョーム・アポリネール
作曲:Francis Poulenc ( 1899 - 1963 )
フランシス・プーランク
03、Hôtel
ホテル(Banalités , FP 107 歌曲集「月並み」)
作詞:Loise de Vilmorin (1902-1969)
ルイーズ・ドゥ・ヴィルモラン
作曲:Francis Poulenc (1899-1963)
フランシス・プーランク
04、C'est ainsi que tu es
おまえはこんな風なのだ
作詞:Alfred de Musset(1810-1857)
アルフレッド・ドゥ・ミュッセ
作曲:Pauline Viardot (1821-1910)
ポリーヌ・ヴィアルド
05、Les filles de Cadix
カディスの娘たち
作詞:Xavier de Maistre (1763-1852)
グザヴィエ・ドゥ・メストル
作曲:Pauline Viardot-Garcia (1821-1910)
ポリーヌ・ヴィアルド
06、Hai luli!
アイ・リュリ
作詞:Victor Hugo (1802-1885)
ヴィクトル・ユゴー
作曲:Reynaldo Hahn (1874-1947)
レイナルド・アーン
07、Quand la nuit n'est pas étoilée
星のない夜は
作詞:Victor Hugo (1802-1885)
ヴィクトル・ユゴー (1802-1885)
作曲:Reynaldo Hahn (1874-1947)
レイナルド・アーン
08、Si mes vers avaient des ailes
わが詩に翼ありせば
作詞:Alfred de Musset(1810-1857)
アルフレッド・ドゥ・ミュッセ
作曲:Léo Delibes (1836-1891)
レオ・ドリーブ
09、Les filles de Cadix
カディスの娘たち
作詞:Traditional
作曲:Maurice Ravel (1875-1937)
モーリス・ラヴェル
10、Chanson italienne
イタリアの唄
作詞:Louis Gallet (1835-1898)
ルイ・ガレ
作曲:Jules Massenet (1842–1912)
ジュール・マスネ
11、Élégie
エレジー
作詞:Jacques Larue (1906-1961)
ジャック・ラリュー
作曲:Georges Auric (1899-1983)
ジョルジュ・オーリック
12、Moulin Rouge
ムーラン・ルージュ
作詞:Henry Pacory (1873-?)
アンリ・パコリ
作曲:Eric Satie (1866-1925 )
エリック・サティ
13、Je te veux
ジュ・トゥ・ヴ
作詞:西條八十 (1892-1970)
作曲:橋本國彦 (1904-1949)
14、お菓子と娘
演奏
林美智子(メッゾ・ソプラノ)
河原忠之(ピアノ)
大萩康司(ギター)Track05
三浦一馬(バンドネオン)Track13
演奏時間
00:35:45
録音
Wangan Onkyo Studios Tokyo
湾岸音響スタジオ、東京
2011年8月24, 26, 28日、9月18日、10月2, 9日
BounDEE Jazz Library DDCB-13021
2012年02月22日
20世紀初頭、華やかな庶民文化が花開き、成熟した芸術は最高の時を迎え、悦楽に満ちたフランス・パリ。そんな時代の、機知に富み、愛と皮肉に溢れた甘美な歌曲集。
数々のオペラやコンサートで活躍する、埼玉県出身のメッゾ・ソプラノ歌手、林美智子氏 が心に響く歌を聴き手のもとに届ける。
聴き始めると、迫力のある堂々とした歌唱に少し安心する。
メッゾ だから落ち着いた優しい響きになるのだけれど、その甘い歌声がとても心地いい。
オペラのように劇的に表現された優雅な歌唱は、作品の魅力を再認識させてくれるような気がする。音楽は、血の通った響きとなり、ときには、不条理な現実感を伴った物語として展開してゆく。
お気に入りは、とても短い曲なんだけれど、パリへの旅に浮かれた気持ちを大袈裟に描く、フランシス・プーランク作『 Voyage à Paris 〜パリへの旅 』。聴いているだけで、楽しくなってくる。躍動感がいい。
フランス歌曲、シャンソンはフランス人の歌唱で聴きたい。" 日本人が歌ったものなんて聴こうとも思わない " とか云ったことは、単なる思い込み、つまらない、偏見なのかもしれない。
2015年6月28日日曜日
遊佐未森 『 ハルモニオデオン 』
遊佐未森
ハルモニオデオン
作詞:工藤 順子
作曲:外間 隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
01、暮れてゆく空は
作詞:工藤 順子
作曲:外間 隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
02、ふたりの記憶 [ Man & Iron ]
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
03、ハルモニオデオン [ 機械 ]
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
04、時の駅
作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、中原信雄
05、僕の森
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
06、M氏の幸福
作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、中原信雄
07、街角
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
08、山行きバス [ 道草ノススメ ]
作詞:遊佐未森
作曲:遊佐未森
編曲:遊佐未森 & 空耳楽団 with 佐橋佳幸
09、WATER
作詞:工藤順子
作曲:太田裕美
編曲:外間隆史、中原信雄
10、空色の帽子
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
11、0の丘∞の空 ( versionII )
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
12、ハルモニオデオン [ 言葉 ]
演奏
遊佐未森 ( ヴォーカル、ヴォックス、バッキングヴォーカル、キーボード )
中原信雄 ( ベース、キーボード )
外間隆史 ( シンセサイザー、パーカッション )
寺谷誠一 ( ドラムス、パーカッション )
青山純 ( ドラムス、パーカッション )
鶴来正基 ( ピアノ )
土岐幸男 ( コンピューター、シンセサイザープログラミング )
佐橋佳幸 ( ギター、マンドリン )
渡辺等 ( ベース、ブズーキ、マンドチェロ ) Track05
土屋昌巳 ( ギター ) Track10
古賀森男 ( ギター ) Track01、02、08、11
森岡賢 ( キーボード ) Track01、11
近藤研二 ( ギター ) Track01、02、03、09
金子飛鳥グループ ( ストリングス ) Track01
演奏時間
52分17秒
録音
STUDIO FARM、アオイSTUDIO、AVIC STUDIO、ZERO STUDIO、
一口坂STUDIO、 STUDIO CITY、 CBS/SONY六本木STUDIO
MIXED at MANTA SOUND COMPANY (TORONTO 、CANADA)
EPIC/SONY RECORDS ESCB-1006
1989年9月21日
現実と幻想の狭間で展開される、郷愁に満ちた遠い記憶の物語。
人間と自然の対話から生まれた、美しき言葉で紡ぐ抒情音楽集。第3作目。
聴き始めると、感情を次々と湧き起こす音楽に魅せられる。
ちょっとした出来事が大切な物として魅力的に描かれ、自然との繋がりを交え、時間と場所を越えた、幻のような物語として次々と展開されてゆく。
この映像が想い浮かぶような音楽は、掴みどころがない。でも、それが面白い。めまぐるしく展開する、細密画のような物語は、なんだか青臭い学生演劇を観ているように楽しい。あまりに凝りすぎている。
幼稚な感じがしないわけじゃあないけれど、この独特な 世界観に惹かれてしまう。
" 僕 " と "一本の樹 " の静かな時空を超えた対話が綴られる『 僕の森 』。これがまた、心震わす美しさ。名曲じゃないかと勝手に思っている。
愛らしく澄み渡る歌声の甘美な響きに包まれるうちに、心に確かな郷愁の記憶が呼び覚まされ、はるか昔に忘れてしまった大切な物に再会した気持ちにもなる。
そうして、だんだん、とても魅力的な音楽に思えてくるから不思議。
ハルモニオデオン
作詞:工藤 順子
作曲:外間 隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
01、暮れてゆく空は
作詞:工藤 順子
作曲:外間 隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
02、ふたりの記憶 [ Man & Iron ]
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
03、ハルモニオデオン [ 機械 ]
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
04、時の駅
作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、中原信雄
05、僕の森
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
06、M氏の幸福
作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、中原信雄
07、街角
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
08、山行きバス [ 道草ノススメ ]
作詞:遊佐未森
作曲:遊佐未森
編曲:遊佐未森 & 空耳楽団 with 佐橋佳幸
09、WATER
作詞:工藤順子
作曲:太田裕美
編曲:外間隆史、中原信雄
10、空色の帽子
作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
11、0の丘∞の空 ( versionII )
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、中原信雄
12、ハルモニオデオン [ 言葉 ]
演奏
遊佐未森 ( ヴォーカル、ヴォックス、バッキングヴォーカル、キーボード )
中原信雄 ( ベース、キーボード )
外間隆史 ( シンセサイザー、パーカッション )
寺谷誠一 ( ドラムス、パーカッション )
青山純 ( ドラムス、パーカッション )
鶴来正基 ( ピアノ )
土岐幸男 ( コンピューター、シンセサイザープログラミング )
佐橋佳幸 ( ギター、マンドリン )
渡辺等 ( ベース、ブズーキ、マンドチェロ ) Track05
土屋昌巳 ( ギター ) Track10
古賀森男 ( ギター ) Track01、02、08、11
森岡賢 ( キーボード ) Track01、11
近藤研二 ( ギター ) Track01、02、03、09
金子飛鳥グループ ( ストリングス ) Track01
演奏時間
52分17秒
録音
STUDIO FARM、アオイSTUDIO、AVIC STUDIO、ZERO STUDIO、
一口坂STUDIO、 STUDIO CITY、 CBS/SONY六本木STUDIO
MIXED at MANTA SOUND COMPANY (TORONTO 、CANADA)
EPIC/SONY RECORDS ESCB-1006
1989年9月21日
現実と幻想の狭間で展開される、郷愁に満ちた遠い記憶の物語。
人間と自然の対話から生まれた、美しき言葉で紡ぐ抒情音楽集。第3作目。
聴き始めると、感情を次々と湧き起こす音楽に魅せられる。
ちょっとした出来事が大切な物として魅力的に描かれ、自然との繋がりを交え、時間と場所を越えた、幻のような物語として次々と展開されてゆく。
この映像が想い浮かぶような音楽は、掴みどころがない。でも、それが面白い。めまぐるしく展開する、細密画のような物語は、なんだか青臭い学生演劇を観ているように楽しい。あまりに凝りすぎている。
幼稚な感じがしないわけじゃあないけれど、この独特な 世界観に惹かれてしまう。
" 僕 " と "一本の樹 " の静かな時空を超えた対話が綴られる『 僕の森 』。これがまた、心震わす美しさ。名曲じゃないかと勝手に思っている。
愛らしく澄み渡る歌声の甘美な響きに包まれるうちに、心に確かな郷愁の記憶が呼び覚まされ、はるか昔に忘れてしまった大切な物に再会した気持ちにもなる。
そうして、だんだん、とても魅力的な音楽に思えてくるから不思議。
2015年6月7日日曜日
Dorothee Mields『 Joseph Haydn:Anne Hunter's Salon 』
Dorothee Mields
ドロテー・ミールズ
Joseph Haydn:Anne Hunter's Salon
アン・ハンターのサロン
Scottish Folk Songs, English Canzonettas
スコットランド民謡集、英語によるカンツォネッタ集
Franz Joseph Haydn (1732-1809)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
Canciones folclóricas escocesas Hob. XXXIa (selección)
スコットランド民謡集 (抜粋)
English Canzonettas Hob. XXVIa
英語によるカンツォネッタ集
6 Original Canzonettas, Book 2, Hob.XXVIa:31-36: No. 2.
6つの創作されたカンツォネッタ 第2集
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
01、The Wanderer , Hob. XXVIa:32
さすらい人
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
02、The Spirit's Song , Hob. XXV1a:41
精霊の歌
6 Original Canzonettas, Book 2, Hob.XXVIa:31-36: No. 34.
6つの創作されたカンツォネッタ 第2集
作詞 : William Shakespeare (1564-1616)
03、She never told her Love , Hob. XXVIa:34
彼女は決して愛を語らなかった
作詞 : Susanna Blamire (1747–1794)
04、The Waefu' Heart , Hob. XXXIa:9
悲惨な心
作詞 : Anonymous
05、John Anderson , Hob. XXXIa:2
ジョン・アンダーソン
作詞 : Alexander Lowe (1750–1798)
06、Mary's Dream , Hob.XXXIa:1bis
メアリーの夢
作詞 : Allan Ramsay (1686 - 1758)
07、The Boatman , Hob. XXXia:246
ボートの男
作詞 : John Tait (1748-1817)
08、Langolee , Hob. XXXIa:235
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
09、Sensibility , Hob. XXXIa:173
感性
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
10、O Tuneful Voice , Hob. XXVIa:42
おお、麗しの声
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
11、A Pastoral Song , Hob, XXVIa:27
田園の歌
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
12、Fideliy , Hob. XXVIa:30
誠実
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
13、Jackie and Sandy , Hob. XXXIa:91
ジョッキーとサンディ
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
14、I Love My Love in Secret , Hob. XXXIa:3
私は秘かに私の愛を愛する
作詞 : Traditional
15、Gramachree , Hob. XXXIa:13
作詞 : Lady Anne Barnard (1750–1825)
16、Auld Robin Gray , Hob. XXXIa:168
老いたロビン・グレイ
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
17、What can young lassie do with an auld man
何ができる若い娘さん
作詞 : Alexander Boswell (1775-1822)
18、Jenny's Bawbee, Hob.XXXIa:252
ジェニーのボービー
演奏
Dorothee Mields(ソプラノ)
ドロテー・ミールズ
Les Amis de Philippe (古楽アンサンブル)
レサミ・ド・フィリッペ
Ludger Remy (フォルテピアノ)
ルドガー・レミー
Eva Salonen (ヴァイオリン)
エヴァ・サロネン
Gregor Anthony (チェロ)
グレゴール・アンソニー
演奏時間
62:00
録音
Sendesaal Bremen, Germany
February 2013
CPO 7778242
2014年06月02日
ハイドンがロンドン滞在中に知り合い交際した、アン・ハンター(Anne Hunter 、1742–1821) 。解剖学者、外科医であった ジョン・ハンター(John Hunter、1728 - 1793)の未亡人で、詩人でもあった 。
ハイドンが作曲、編曲し、彼女が自身の詩や選び出した詩を付ける、共同作業で生まれたとも云える、スコットランド民謡をもとにした歌曲と英語によるカンツォネッタ集。
バッハ・コレギウム・ジャパンとの活動でも知られる、ドイツのソプラノ歌手、ドロテー・ミールズ氏の透き通るような歌声と情感豊かな歌唱は冴え、その美しく甘い響きは聴くものに静かな幸福感を与える。
聴き始めてみると、牧歌的な魅力が溢れる音楽が心地いい。ゆったりとした優美な響きに満たされる。まさにサロンの雰囲気。
詩は土着的な悲劇と憂いを帯び ” 愛する人はもういない ” とか " 家族のために好きでもない人と結婚しなければならない ” だとか " 愛と金どちらを選ぶのが幸せか " と云ったものが続く。
戒めや風刺が含まれ、ちょっと哲学的でこむずかしかったりして、説教臭いような気もするけれど心配無用。
スコットランド民謡の旋律を、ハイドンはすべてを包み込むように、軽やかに清々しく彩り、メランコリーな詩情を、素朴な美しさとして心に響かせる。悩みや悲しみと云った、人間の自然な感情と純粋な力強さを、郷愁を込めた甘美な歌曲として、優しく表現してゆく。
なかでも、民謡とカンツォネッタに付けられた アン・ハンター作の詩は深遠で、そこに表現されたものを、理解するのは簡単ではないのだけれど、展開されるハイドンの音楽は、ひときわロマンチック。
ふたりの極めて親密な関係を想像させる、幸福感に溢れた響きは魅力。
ソプラノ歌手、ドロテー・ミールズ氏の歌唱がこれまた巧い。
寂しく悲しげだったり、ときには楽しげにと、曲ごとに、また場面ごとに表情を変える柔らかな歌声に、心を奪われてしまう。
ドロテー・ミールズ
グレゴール・アンソニー / エヴァ・サロネン
ドロテー・ミールズ
Joseph Haydn:Anne Hunter's Salon
アン・ハンターのサロン
Scottish Folk Songs, English Canzonettas
スコットランド民謡集、英語によるカンツォネッタ集
Franz Joseph Haydn (1732-1809)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
Canciones folclóricas escocesas Hob. XXXIa (selección)
スコットランド民謡集 (抜粋)
English Canzonettas Hob. XXVIa
英語によるカンツォネッタ集
6 Original Canzonettas, Book 2, Hob.XXVIa:31-36: No. 2.
6つの創作されたカンツォネッタ 第2集
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
01、The Wanderer , Hob. XXVIa:32
さすらい人
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
02、The Spirit's Song , Hob. XXV1a:41
精霊の歌
6 Original Canzonettas, Book 2, Hob.XXVIa:31-36: No. 34.
6つの創作されたカンツォネッタ 第2集
作詞 : William Shakespeare (1564-1616)
03、She never told her Love , Hob. XXVIa:34
彼女は決して愛を語らなかった
作詞 : Susanna Blamire (1747–1794)
04、The Waefu' Heart , Hob. XXXIa:9
悲惨な心
作詞 : Anonymous
05、John Anderson , Hob. XXXIa:2
ジョン・アンダーソン
作詞 : Alexander Lowe (1750–1798)
06、Mary's Dream , Hob.XXXIa:1bis
メアリーの夢
作詞 : Allan Ramsay (1686 - 1758)
07、The Boatman , Hob. XXXia:246
ボートの男
作詞 : John Tait (1748-1817)
08、Langolee , Hob. XXXIa:235
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
09、Sensibility , Hob. XXXIa:173
感性
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
10、O Tuneful Voice , Hob. XXVIa:42
おお、麗しの声
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
11、A Pastoral Song , Hob, XXVIa:27
田園の歌
作詞 : Anne Hunter (1742–1821)
12、Fideliy , Hob. XXVIa:30
誠実
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
13、Jackie and Sandy , Hob. XXXIa:91
ジョッキーとサンディ
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
14、I Love My Love in Secret , Hob. XXXIa:3
私は秘かに私の愛を愛する
作詞 : Traditional
15、Gramachree , Hob. XXXIa:13
作詞 : Lady Anne Barnard (1750–1825)
16、Auld Robin Gray , Hob. XXXIa:168
老いたロビン・グレイ
作詞 : Robert Burns (1759-1796)
17、What can young lassie do with an auld man
何ができる若い娘さん
作詞 : Alexander Boswell (1775-1822)
18、Jenny's Bawbee, Hob.XXXIa:252
ジェニーのボービー
演奏
Dorothee Mields(ソプラノ)
ドロテー・ミールズ
Les Amis de Philippe (古楽アンサンブル)
レサミ・ド・フィリッペ
Ludger Remy (フォルテピアノ)
ルドガー・レミー
Eva Salonen (ヴァイオリン)
エヴァ・サロネン
Gregor Anthony (チェロ)
グレゴール・アンソニー
演奏時間
62:00
録音
Sendesaal Bremen, Germany
February 2013
CPO 7778242
2014年06月02日
ハイドンがロンドン滞在中に知り合い交際した、アン・ハンター(Anne Hunter 、1742–1821) 。解剖学者、外科医であった ジョン・ハンター(John Hunter、1728 - 1793)の未亡人で、詩人でもあった 。
ハイドンが作曲、編曲し、彼女が自身の詩や選び出した詩を付ける、共同作業で生まれたとも云える、スコットランド民謡をもとにした歌曲と英語によるカンツォネッタ集。
バッハ・コレギウム・ジャパンとの活動でも知られる、ドイツのソプラノ歌手、ドロテー・ミールズ氏の透き通るような歌声と情感豊かな歌唱は冴え、その美しく甘い響きは聴くものに静かな幸福感を与える。
聴き始めてみると、牧歌的な魅力が溢れる音楽が心地いい。ゆったりとした優美な響きに満たされる。まさにサロンの雰囲気。
詩は土着的な悲劇と憂いを帯び ” 愛する人はもういない ” とか " 家族のために好きでもない人と結婚しなければならない ” だとか " 愛と金どちらを選ぶのが幸せか " と云ったものが続く。
戒めや風刺が含まれ、ちょっと哲学的でこむずかしかったりして、説教臭いような気もするけれど心配無用。
スコットランド民謡の旋律を、ハイドンはすべてを包み込むように、軽やかに清々しく彩り、メランコリーな詩情を、素朴な美しさとして心に響かせる。悩みや悲しみと云った、人間の自然な感情と純粋な力強さを、郷愁を込めた甘美な歌曲として、優しく表現してゆく。
なかでも、民謡とカンツォネッタに付けられた アン・ハンター作の詩は深遠で、そこに表現されたものを、理解するのは簡単ではないのだけれど、展開されるハイドンの音楽は、ひときわロマンチック。
ふたりの極めて親密な関係を想像させる、幸福感に溢れた響きは魅力。
ソプラノ歌手、ドロテー・ミールズ氏の歌唱がこれまた巧い。
寂しく悲しげだったり、ときには楽しげにと、曲ごとに、また場面ごとに表情を変える柔らかな歌声に、心を奪われてしまう。
ドロテー・ミールズ
ルドガー・レミー
グレゴール・アンソニー / エヴァ・サロネン
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