2015年11月22日日曜日

Cara Dillon『Hill of Thieves』

Cara Dillon
カーラ・ディロン
Hill of Thieves


作詞、作曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
01、The Hill of Thieves

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
02、Johnny, Lovely Johnny

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
03、The Parting Glass

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
04、Spencer the Rover

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
05、False, False

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
06、Jimmy Mó Mhíle Stór

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
07、She Moved Through the Fair

作詞、作曲:Traditional、Cara Dillon 、Sam Lakeman
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
08、P Stands for Paddy (Lament for Johnny)

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
09、The Verdant Braes of Skreen

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
10、The Lass of Glenshee

作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon、Sam Lakeman
11、Fil, Fil a Run Ó




演奏
Cara Dillon(ヴォーカル、ホイッスル)
カーラ・ディロン
Sam Lakeman (ギター、ピアノ、バウロン、パーカッション)
サム・レイクマン
James O'Grady (イーリアン・パイプス、ロー・ホイッスル)
ジェームス・オグラディ
Ben Nicholls (ダブルベース)
ベン・ニコルズ
Zoe Conway(フィドル)
ゾーイ・コンウェイ
Eamon Murray (バウロン)
イーモン・マレー
Brian Finnegan (ホイッスル)
ブライアン・フィネガン
Seth Lakeman (ヴォーカル、テナーギター、フィドル)
セス・レイクマン 
John Smith (ギター、マンドラ)
ジョン・スミス
Sean Lakeman (ギター)
シーン・レイクマン
James Fagan (ブズーキ、ギター)
ジェームス・ファーガン
Ed Boyd (ギター)
エド・ボイド


プロデューサー:Sam Lakeman
        サム・レイクマン



演奏時間
45:06


録音
AT HOME IN SOMERSET
サマセットの自宅 (イングランド)


Charcoal Records ‎  CHARCD002
2009年1月26日

心に浮かぶ、緑に包まれたアイルランドの牧歌的風景。音楽の美しさを純粋に極めた、北アイルランド出身のフォーク歌手カーラ・ディロン氏の4作目。


『 Cara Dillon 』(2001年)、『 Sweet Liberty 』(2003年)しか持っていないので、海外のファンがオススメのアルバム『 Hill of Thieves 』を聴いてみることにした。
デジタル時代だけど、直接、イギリスのお店から購入しようと云うことで、注文から2週間ほどで到着。


まず、このCD。ジャケットがいい。この写真、一緒に音楽活動をする相棒であり旦那さんでもあるサム・レイクマン氏の手によるもの。ほのぼのとした愛情溢れる雰囲気。もうそれだけで十分満足。

カーラ・ディロン氏の故郷、北アイルランドのダンギブン(Dungiven)周辺に広がる、さまざまな物語が古くから伝わるベンブラダ山(Benbradagh mountain)のことを歌うオリジナル曲、「 Hill of Thieves」から始まる。

この曲、シンプルで力強いメロディーが、とにかく美しい。買って良かったと心底思える。
” この土地にかえっておいで ” みたいに語りかける歌は、どこか懐かしく心に響く。ベンブラダ山なんて行ったことがないけれど、目の前に、鮮やかな景色が浮かんでくる。透明感溢れる故郷の歌は、疲れを心地よく癒してゆく。

アレンジされた伝承曲も、素晴らしく楽しい。
ホイッスルやイーリアンパイプスと云った楽器で奏でる、アイルランド丸出しのイキイキとした音楽は、心から晴れ晴れとした気分にしてくれる。

安らぎに満ちた歌声。人なつっこい表情をたたえた上質な演奏。広がる音楽の喜び。その素朴で美しい響きは、人種なんて関係なく、甘く魅了し続けるのかもしれない。




2015年11月10日火曜日

湯川潮音『湯川潮音』

湯川潮音
湯川潮音


作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗
01、渡り鳥の3つのトラッド

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗
02、鏡の中の絵描き

作詞:湯川潮音
作曲:岸田繁
編曲:鈴木惣一朗
03、裸の王様 (Album mix)

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗
04、HARLEM

作詞:湯川潮音
作曲:ジェームス・イハ、湯川潮音
編曲:ジェームス・イハ
05、蝋燭を灯して (Album mix)

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗
06、聖堂の隅で

作詞:湯川潮音
作曲:永積タカシ
編曲:鈴木惣一朗
07、緑のアーチ (Album mix)

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗
08、海の上のパイロット

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:ジェームス・イハ
09、エデンの園 (Album mix)

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音
編曲:鈴木惣一朗、橋本和昌
10、キルト




演奏
湯川潮音(ヴォーカル、クラシックギター)
鈴木惣一朗(ドラム、パーカッション)
青梅拓次(クラシックギター、マンドリン)
James Iha(ギター、キーボード)
ジェームス・イハ
Kevin March(ドラム)
ケビン・マーチ
Adam Schlesinger(ベース、キーボード)
アダム・シュレシンジャー
伊賀 航(ウッドベース)
影山敏彦(クラシック&エレクトリックギター)
吉野友加(アイリッシュハープ、チェレスタ)
藤原マヒト(ウーリッツァー、ピアノ、チェレスタ、アコーディオン、オルガン)
ヤマカミヒトミ(フルート)
田村玄一(スティールパン)
中島久美(ヴァイオリン、ヴィオラ)
末永千湖(ヴァイオリン)
山本哲也(ストリングスアレンジ)


Produced by 鈴木惣一朗 
Mixed by Kazuyuki Matsumura a.k.a.ZAK
  

演奏時間
47:39


録音
aLIVE RECORDING STUDIO 、AVACO CREATIVE STUDIO、rad 2000 studio、
STRATOSPHERE SOUND, NYC、HeartBeat.RECORDING STUDIO


TOSHIBA EMI / Capitol Rocords   TOCT-25889 (初回限定 : 紙ジャケット仕様)
2006年01月25日

どこまでも美しく、独創的な牧歌世界を展開する湯川潮音氏のメジャー1作目。


カーラ・ディロン氏のアイリッシュ・フォークがあんまり心地よいもんだから、こんどは日本のフォークが聴きたくなってきた。
秋から冬へと季節が向かっているこの時期、心にあたたかなぬくもりを伝えてくれる音楽、湯川潮音氏のメジャー・デビュー作『湯川潮音』(2006年)を持ち出した。


聴き始めてすぐに、もうすっかり、不思議な安心感に包まれる歌声に魅了される。ソプラノの美声とか云った感じじゃあなくても、甘く優しい響きは間違いなく美しい。
もしかしたら、どこかで聴いた懐かしい天使の歌声。片田舎の。

独特な詞の表現は、ちょっとした混乱を生むかもしれないけれど、秘めた熱情が溢れ始める。ゆったりとした時の流れの中で、迷いなく、心のひだが言葉を紡いでゆく。

この、おとぎ話のような牧歌世界。次第に姿をあらわす、人のあたたかみに満ちた理想郷。
気がつくと、まるで魔法にかけられたように音楽に身をまかせている。

目には見えないけれど、" 想い " は確かにここにある。そんな世界を豊かに表現する湯川潮音氏の歌が素晴らしく魅力的に感じられた。


骨太なサウンドがカッコよかったりして、どの曲も存在感がある。そんな中で気に入ったのはアイリッシュハープの響きが美しい『 鏡の中の絵描き 』。遊佐未森氏の『淡雪』(2012年)にも参加している吉野友加氏が奏でるハープの旋律が、歌に鮮やかな色彩を与え、聴いていると新鮮な気持ちになってゆく。



2015年11月1日日曜日

遊佐未森『 Bougainvillea 』

遊佐未森
Bougainvillea
ブーゲンビリア


作曲:遊佐未森、外間隆史
編曲:外間隆史、阿部尚徳
01、箱根

作詞:遊佐未森
作曲:高木正勝
編曲:外間隆史、阿部尚徳
02、light song

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
03、ブーゲンビリア

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
04、流線

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
05、blue heaven

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
06、桃色の雲は

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
07、花林糖

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
08、Daisy / Daisy

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
09、ユングフラウ (Schwarze Katze Version)

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、阿部尚徳
10、彼方




演奏
遊佐未森(ヴォックス、バッキングヴォーカル、アコースティックピアノ、マウンテンダルシマー)
外間隆史(キーボード)
小松茂(ドラム)
西海孝( クロマティックハープ、バンジョー、ドブロ マンドリン、フラットマンドリン、エレクトリックギター)
楠均(ドラム、パーカッション)
鹿島達也(ウッドベース)
松岡モトキ(エレクトリックギター)
小山晃一(エレクトリックベース)
小野塚晃(アコースティックピアノ)
阿部浩二(アコースティックギター)
Koo(フリューゲルホルン)
松田文(アコースティック&エレクトリックギター)



プロデュース:遊佐未森
コ・プロデュース:外間隆史


演奏時間
50:07


録音
Studio WALK, Landmark Studio, Victor Studio, Studio TERRA



東芝EMI   TOCT-25093
2003年08月20日
もうあなたしか見えない 〜いとしさの陰は幻。牧歌的な愛の歌紀行。
遊佐未森氏の15枚目のアルバム。


本でも映画でも、そして音楽でも、私小説っぽい作品のほうが、グッとくる。やっぱり、見ちゃあいけないものを見ている感覚が、面白いのかもしれない。あたたかな人間味を感じさせる。

日記みたいに綴られた、膨らみ続ける恋心。
どこに行っても、何を見ても、心に浮かんでくる、” あなた ”への想い。

きわめて牧歌的な歌世界に浸る。静かな幻想、美しい寂しさ。純粋すぎず、甘すぎない。いとしさの行方。

いつのまにか、恋する気持ちに、共感していたりする。

この作品『 ブーゲンビリア 』。ささやかな物語たち。

なかでも、遊佐未森 氏流のシューゲイザーとも云える「桃色の雲は」。妙に、ほのぼのした耽美な抒情。透き通る甘美な歌声。ひろがる写実的描写。これがとても心地いい。

夕日に染まる、桃色の雲。恋の不安も、未来への憧憬と変わる。

あるいは悲恋かもしれない、ありがちな恋の物語。あなたの闇にも光は必ず届くはず。その淡い夢の歌は、ゆっくりと心に響いてゆく。


L'Arpeggiata『Cavalli : L’amore innamorato』

L'Arpeggiata, Christina Pluhar
プルハール&ラルぺッジャータ
Cavalli : L’amore innamorato 
カヴァッリ歌劇『恋に恋して』





Francesco Cavalli (1602-1676)
フランチェスコ・カヴァッリ
L'Amore Innamorato , 1642
歌劇『恋に恋して』(プルハールによる再構築版)



from ‘L’Ormindo’ ,  初演 Teatro San Cassiano 1644 
歌劇『オルミンド』から
01、L'Armonia (Prologo)

extract of ‘Il Giasone’ ,  初演 Teatro San Cassiano, 1649
歌劇『ジャゾーネ』の再編曲
02、Sinfonia

from ‘La Calisto’ ,  初演 Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『カリスト』から
03、Act 1: " Piante ombrose "

from ‘La Calisto’ ,  初演 Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『カリスト』から
04、Act 3: " Restino imbalsamate "

from ‘La Rosinda’ , 初演  Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『ロジンダ』から
05、Act 3: " Vieni, vieni in questo seno "

from ‘La Calisto’ , 初演  Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『カリスト』から
06、Act 1: " Verginella io morir vo '"

from ‘La Calisto’ , 初演  Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『カリスト』から
07、Act 1: " Ninfa bella "

from ‘La Calisto’ ,  初演 Teatro San Apollinare, 1651
歌劇『カリスト』から
08、Act 1: "Non è maggior piacere"

from ‘L’Artemisia’ ,  初演 Teatro San Giovanni e San Paolo, 1657
歌劇『アルテミジア』から
09、Act 3: " Dammi morte "

extract of ‘L’Eliogabalo’,  作曲 1667
歌劇『エリオガバロ』の再編曲
10、Sinfonia

from ‘L’Artemisia’ ,  初演 Teatro San Giovanni e San Paolo, 1657
歌劇『アルテミジア』から
11、Act 2: " Affliggetemi, guai dolent i"

from ‘L’Ormindo’ ,  初演 Teatro San Cassiano 1644 
歌劇『オルミンド』から
12、Act 2: "Che città"

Giovanni Girolamo Kapsberger (1580-1651)
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー
Libro Quarto d'Intavolatura di Chitarrone, 刊行 Roma 1640
キタローネのためのタブラチュア曲集 第4巻 より
13、Toccata prima

from ‘La Didone’,  初演 Teatro San Cassiano, 1641
歌劇『ディドーネ』から
14、Act 1: " Alle ruine del mio regno "

from ‘La Didone’, 初演 Teatro San Cassiano, 1641
歌劇『ディドーネ』から
15、Act 1: "L'alma fiacca svanì"

Andrea Falconieri (1585 -1656)
アンドレア・ファルコニエーリ
Il primo libro di canzone, sinfonie, fantasie, capricci, brandi, correnti, gagliarde, alemane, volte: ,刊行 Napoli 1650
カンツォーナ、シンフォニア、ファンタジア、カプリッチョ、ブランド、コレント、ガリアルド、アルメイン、ヴォルテ集 第1巻 より
16、sinfonie: " La suave melodia "








演奏
Hana Blažíková(ソプラノ)
ハナ・ブラシコヴァ
Nuria Rial(ソプラノ)
ヌリア・リアル

L'Arpeggiata (古楽合奏団)
ラルぺッジャータ
Christina Pluhar ( テオルボ, バロックハープ)
Doron David Sherwin (コルネット)
Veronika Skuplik(バロックバイオリン)
Judith Steenbrink(バロックバイオリン)
Eero Palviainen (アーキリュート, バロックギター)
Marcello Vitale(バロックギター)
Sarah Ridy (バロックハープ)
Margit Übellacker (プサルタリー)
Elisabeth Seitz (プサルタリー)
Lixsania Fernandes (ヴィオラ ダ ガンバ)
Rodney Prada (ヴィオラ ダ ガンバ)
Paulina van Laarhoven (リローネ)
Josetxu Obregon (バロックチェロ)
Rüdiger Kurz (ヴィオローネ)
Boris Schmidt (ダブルベース)
Haru Kitamika (ハープシコード, オルガン)
Francesco Turrisi (ハープシコード, オルガン)
David Mayoral (パーカッション)

Christina Pluhar (指揮)
クリスティーナ・プルハール



演奏時間
01:06:45

録音
Institut Culturel Roumain, Salle Byzantine (パリ)
2015年1月



WARNER ERATO  2564616643  (DVD付き限定デラックス・エディション)
2015年10月23日

17世紀のヴェネチアにおいて、新しいオペラの世界を創り出したカヴァッリ。多くの作品が公共のオペラ劇場で上演された記録が残る。全てが現代に伝わっているわけではなく、忘れ去られ、幾つかの作品は不完全なものとなっている。
音楽が失われてしまった歌劇『恋に恋して』を、古楽合奏団ラルぺッジャータを率いる クリスティーナ・プルハール氏が再構築。



なんの知識もなく聴き始めたら、どこかで耳にした旋律が流れてきた。
それもそのはず、歌劇『恋に恋して』を再現するために、他の作曲家の作品やカヴァッリの他の歌劇の曲などが、使われているんだから当然。のちのパスティッチョ・オペラみたいなもの。

なぁんだ、と少しばかりがっかりしたけれど、瑞々しい躍動感の溢れる音楽が楽しいもんだから、そんなことはすぐに忘れてしまう。
かつてのヴェネチアの響きを蘇らせる甘い旋律と、ラルぺッジャータ流に、少しばかり現代的に崩された演奏が、心地いい。

ここで展開される音楽は、退屈なものじゃあないのは確か。
伝統を引き継ぎつつ、ドラマチックな美しさが際立つものとなっているから、刺激的で飽きさせない。 どこか新しい音楽の響きがする。

二人のソプラノ、チェコ出身の ハナ・ブラシコヴァ氏と、カタルーニャ出身の ヌリア・リアル氏の、歌唱の素晴らしさも魅力の一つ。

特に、ハナ・ブラシコヴァ氏の、しなやかな歌声の神々しい美しさと、優しく彩りをちりばめた装飾歌唱が素晴らしい。こんなに、細やかな情感を込めた歌い方する歌手だとは思っていなかったので、驚いた。
もちろん、ヌリア・リアル氏の、力強く清澄な響きに満ちた歌唱は、古楽の楽しみを伝えてくれ、なんだかウキウキしてくる。

歌劇がどうのこうのより、何を置いても、この甘美な競演を大いに味わうべきかもしれない。



限定デラックス・エディションに付属されたDVD。たかがおまけだと思っていたら大間違い。
古楽合奏団ラルぺッジャータのいままでの音楽を巡るもので、フランスのカウンターテナー歌手 フィリップ・ジャルスキー氏も登場したりする。収録時間は2時間近く。

本作の収録風景も含まれる。近所にでも買い物へ行くような格好をして可愛らしいヌリア・リアル氏。あまりにも歌唱に迫力があるもんだから、その、ちょっとしたギャップが新鮮に感じられたりして面白い。







2015年10月25日日曜日

Cara Dillon『Cara Dillon』

Cara Dillon
カーラ・ディロン
Cara Dillon



作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
01、Black Is The Colour


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
02、Donald Of Glencoe


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
03、Craigie Hill


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
04、Green Grows The Laurel


作詞:Sir Samuel Ferguson
作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
05、Lark In The Clear Air


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
06、The Lonesome Scenes Of Winter


作詞、作曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
07、Blue Mountain River


作詞、作曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
08、I Wish I Was


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
09、The Maid Of Culmore


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
10、She's Like The Swallow


作詞、作曲:Traditional
編曲:Cara Dillon, Sam Lakeman
11、I Am A Youth That's Inclined To Ramble




演奏
Cara Dillon (ヴォーカル)
カーラ・ディロン
Sam Lakeman (ピアノ,ハーモニウム ,オルガン)
サム・レイクマン
Mary Dillon (バッキングヴォーカル)
メアリー・ディロン
Seth Lakeman (ヴァイオリン ,ヴィオラ ,テナーギター ,マンドリン ,バッキングヴォーカル)
セス・レイクマン     
Ben Nicholls (アコースティック&アップライトベース)
ベン・ニコルズ
Roy Dodds (ドラム ,パーカッション)
ロイ・ダッズ
Sean Lakeman (アコースティックギター)
シーン・レイクマン
Luke Daniels (ボタンアコーディオン)
ルーク・ダニエルズ
Dan Goddard (アコースティックギター)
ダン・ゴダード
John Reynolds (ドラム)
ジョン・レイノルズ



プロデューサー:Sam Lakeman
        サム・レイクマン


演奏時間
45:30


録音
"The Firs" Devon. and "Rath na lochan" Co.Donegal.
2001



Rough Trade Records    RTRADECD 019
2001年7月16日

歌い継がれてきたシンプルで力強いメロディーの甘く懐かしい響き。
北アイルランド出身のフォーク歌手 カーラ・ディロン氏のファーストアルバム。


ひとつの音楽との出逢いから脇道へとそれてしまって、次から次へと聴きたい音楽があらわれたりする。道草は楽しいものだ。

遊佐未森氏の作品を巡っていたら、アイルランド音楽が聴きたくなってきた。
伝承歌なんかをポップにアレンジした、アイリッシュフォークがいい。
と云うことで、アイルランドのフォーク歌手 カーラ・ディロン氏のアルバム 『 Cara Dillon 』( 2001年) を持ち出した。

このアルバム、楽曲のアレンジがうまい。自己満足の為だけじゃあなくて、みんなに届けるポップな楽しさ。
美しい旋律に彩られた心地よい音楽が展開され、うれしくなる。

伝承歌の詞は、哀しいものなんだけれど、そこに寒々しい悲劇はなく、先人達の確かな存在と残された心のあたたかみに溢れる。

カーラ・ディロン氏は独特なアイリッシュの節回しで歌っているから、時々歌詞が聞き取れなかったりもする。出てくる地名どころか、歴史的な背景もほとんど知らないくらいだから、歌の本当の意味なんか分かっていないはず。それでも、全てを包み込むように、不思議と懐かしい感覚に満たされてゆく。

柔らかく晴れやかな歌声と説得力のある豊かな歌心がそうさせるのかもしれない。

いつまでも聴いていたい大切な音楽の一つ。



2015年10月10日土曜日

遊佐未森『淡雪』

遊佐未森
淡雪


作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
01、欅 ~光りの射す道で~

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
02、Snow Rose

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
03、花と夢

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
04、poetry days

作詞:遊佐未森
作曲:鴨宮 諒
編曲:渡辺 等
05、カラフル!

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
06、銀河に恋するプラネタリウム

作詞:佐伯孝夫(1902 - 1981)
作曲:吉田 正(1921 - 1998)
編曲:渡辺 等
07、いつでも夢を

作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
08、アアルトの曲線

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
09、桜、 君思う

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:遊佐未森、渡辺シュンスケ
10、Lily of the Valley

作詞、作曲:遊佐未森
編曲:渡辺 等
11、風の自転車




演奏
遊佐未森(ヴォックス、ピアノ、ベル)
佐野康夫(ドラムス)
渡辺 等(チェロ、ウクレレ、ギター、ベース、パーカッション、プログラミング)
今堀恒雄(ギター)
渡辺シュンスケ(キーボード)
楠 均(ドラムス、パーカッション)
西海 孝(ギター)
近藤研二(ギター)
影山敏彦(ギター)
吉野友加(アイリッシュハープ)

ゲスト
壇れい(ヴォーカル)


ミックス、マスタリング:Carl Malcolm
            カール・マルコム


演奏時間
48:05


プロデュース:遊佐未森
サウンドプロデュース:渡辺 等


ヤマハミュージックコミュニケーションズ  YCCW-10167
2012年01月18日

恐れに満ちた闇の中に輝く、夢と希望の光溢れる音世界。
遊佐未森氏のオリジナルとしては18枚目のアルバム。


古楽声楽曲の蒐集はやめられない。車内で聴こうとCDは用意してある。
でも、ふと、マイブームとも云える遊佐未森氏の音楽、その最新 (2015現在) のアルバムを聴いてみようと思い立った。
発売から3年ほど経って、この『 淡雪 』を手に入れたわけだ。
アルバムの紹介文に、3.11 云々とあるもんだから避けてしまったのかも知れない。


まず、飾らない言葉で憶いが綴られる『 欅(ケヤキ) ~光りの射す道で~ 』から始まる。

遊佐未森氏の、ある種の決意とも云える気持ちを表した歌に、思わず感動してしまう。
詞は語り調に進んでゆくのだけれど、そのあたたかい世界は広がりをみせ、次々と押し寄せる甘い旋律に涙が出そうにもなる。

彼女が自身のことをハッキリと歌った曲は、今までなかった気がする。こんなのを聴かされれば、心に響かないはずがない。もう1曲目で十分に満足。
ちょっとばかり悲しげでも、希望の光に満ちた音世界。その余韻は、『 Snow Rose 』、『 花と夢 』まで続く。

聴き進むと、少し雰囲気が変わって、ほのぼのした日常を切り取った、私小説的な夢想世界が展開してゆく。とぼけた味わいの愛らしい曲、疾走感溢れるポップな曲なんかもある。
幸福を感じる音楽。これがなかなか心地よい。


もうすっかり、『 桜、 君思う 』なんかは、ロマンチックな歌曲である。意識を超え広がる詞の世界と力強い旋律が織り成す、自然のやさしさに包まれた輪廻の歌は、悲しみを乗り越え美しく永遠に響く。

伸びやかな音楽が展開される、終曲『 風の自転車 』がこれまたいい。あたたかな陽射しの喜びを感じさせる歌声に、いつのまにか癒され涙していた。

” なぁんだ、もっとはやく買えばよかった。このアルバム、今までで一番好きかも " なんて思ったりもする。




ついでに、『Forest Notes-concert with tree-』(1990年)も購入。
再発DVD版 MHBL-107(2008年)

<内容>
森の中で開かれる遊佐未森&ソラミミ楽団の演奏会。
自然に抱かれ、神秘的な雰囲気漂う音楽が美しく響き渡る。
確かに聞こえるメロディーに誘われ、夢と現実が絡み合う不思議な世界に迷い込んでゆく。

それぞれのメンバーがなりきって演じている姿が、ほのぼのしていて癒される。楽器「ハルモニオデオン」も登場したりして、楽しく想像力豊かな映像作品。

衣装のイメージから幼稚に思えてしまうのなら、音楽劇みたいなものとして観ればいいかもしれない。いろんな見方ができるほどに完成度が高くて、すっかり魅了されてしまう。

2015年10月4日日曜日

遊佐未森『空耳の丘』

遊佐未森
MIMORI YUSA
空耳の丘
SORAMIMI ON THE HILL


作曲・外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
01、空耳の丘

作詞・作曲:外間隆史
編曲:外間隆史・遠山淳
02、窓を開けた時

作詞・作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
03、風の吹く丘

作詞・作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
04、旅人

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
05、星屑の停留所(プラッツ)

作詞・作曲:遊佐未森
編曲:外間隆史、遠山淳
06、川

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
07、地図をください

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史
編曲:外間隆史、遠山淳
08、日曜日

作詞:工藤順子
作曲・成田忍
編曲:外間隆史、遠山淳
09、ひまわり[Napraforgo]

作詞・作曲:太田裕美
編曲:外間隆史、遠山淳
10、夢のひと

作詞:工藤順子
作曲・遊佐未森
編曲:外間隆史、遠山淳
11、Run in the Rain

作曲・外間隆史
編曲:外間隆史・遠山淳
12、空耳の丘(Reprise)



演奏
遊佐未森 (ヴォーカル、コーラス、キーボード、マリンバ、リコーダー)
遠山淳 (コンピュータ、シンセサイザー・プログラミング)
青山純 (ドラム、パーカッション)
渡辺等 (ベース、マンドリン)
成田忍 (ギター)
古賀森男 (ギター)
沖山優司 (ベース)
鶴来正基 (ピアノ)
外間隆史 (シンセサイザー)
鈴木厚志 (ピアノ)
清水一登 (クラリネット)
橋本仁 (ケーナ)
斎藤ネコ (ストリングス)


演奏時間
48:07


録音
STUDIO FARM、一口坂STUDIO
Mixed at Westside Studios (London)

プロデュース:福岡知彦、外間隆史


EPIC/SONY RECORDS  32・8H-5079  (廃盤)
1989年04月07日 (Originally released in 1988年10月21日)

おとぎばなしの世界を音楽で表したような、夢溢れる精緻な音物語。
デビュー・アルバム『 瞳水晶』(1988年4月1日)から約半年後に発売された、2枚目の作品。

倉庫の整理を始めてから、遥か昔に忘れ、まったく聴かなくなってしまったCDの山の中から、その時々の気分で選び、楽しんでいる。


久しぶりに聴いてみると、意外と元気な曲が多いなとか、スローな曲『 川 』や『 夢のひと 』なんかは歌曲みたいだなとか、あれこれと思い浮かぶ。

遊佐未森氏が作詞、作曲を手掛ける『 川 』の素朴な味わいは貴重。こんな曲はもう書けないだろう。無垢の歌 。ウィリアム・ プレイクの詩みたいに、小さな幸福感に包まれる。

『 空耳の丘 』と云うタイトルのもと、10の歌がそれぞれの世界として広がり展開してゆく。

 ” 君 "と ” 僕 ” を中心とした、特別な何かを探し求める旅の物語となっているけれど、やっぱり、どこか夢想的。日常と非日常が曖昧に入り混じっているし、” 君 "と云う存在自体、時には” 僕 ” が創り出した幻のように希薄になったりもする。遠い少年の日の憧憬。

無駄に洗練されてカッコつけたファンタジーではなくて、優しくほのぼのした叙情に満ちている。これが、なかなか心地いい。

外間隆史氏の童話が付された初期の3作品、『 空耳の丘 』(1988)、『 ハルモニオデオン 』(1989)、『 HOPE 』(1990)には、時が流れても色褪せない力がある。
これは、楽曲やボーイソプラノのような遊佐未森氏の歌声の魅力は当然としても、ちょっとばかり風変わりな音世界を緻密に表現する、バックミュージシャンの技量が、圧倒的に高いからだろう。
なかでも、ドラマーの青山純氏(1957 - 2013)の迷いのない演奏は素晴らしい。



ソラミミ3部作と云われる、『 空耳の丘 』、『 ハルモニオデオン 』、『 HOPE 』。




なんだか、とても気になって映像作品を購入。『 mimo-real songs( 2014年06月25日発売)』+『 ササノハ オトノハ~七夕夢一夜~(2007年11月07日発売)』。
幸せに満ちた音楽に心温まる。
ずいぶんと大人の雰囲気になっているけれど、変わらない歌の魅力。

小編成の演奏をバックに歌い、リラックスした親密な雰囲気で進んでゆく『 ササノハ オトノハ~七夕夢一夜~ 』もいいけれど、入念に準備され、豪華なメンバーによる冴えた演奏と、遊佐未森氏の真摯な歌唱が展開される『 mimo-real songs 』はさらにいい。